岡野史佳を読む

人生に多大な影響を与えた岡野作品のことを綴ります

フルーツ果汁100% Fresh 13 忘れないSweet Memories (1990年 ララ2月号)

 さて、表紙からも感じられるように大団円!のフルーツ果汁100%です。

幸せな颯太との時間、でも奈槻の不在の予感。

ちょっとした決別の印、でもあるんですけど、あの別れ際の「中森明菜」ちゃんとのキスはしんみりしちゃいますね。

そういや「エイズになっちゃうわ」っていう表現がここであるのですが、80年代から90年代前半には少女漫画で良くみかけましたよね。そんな当時の状況の中、秋里和国先生は真っ向からLGBTの置かれている問題と向きあい「TOMOI」とか描かれたなあと。それはすごいことだと思うのです。

TOMOI (PFコミックス)

TOMOI (PFコミックス)

 

ちなみにこのセリフですが、以下の文庫版では「ビョーキになっちゃう」に改変されています。ただこれだとちょっと意味が通らなくなってしまいますよねー。

去ってゆくなっちゃん、そしてそのパステルブルーの空を見つめる美術部の面々。そしてエピローグ。

「こんなふうには動けなかった」「会えてよかった ありがとう」

人は人の人生を変えることもあるんですよね。

日々真剣に生きなきゃなと思います。もう本日46歳になったんですけどね、私。

あ、誕生日岡野先生と一日違いなんです、惜しい。

あと小毬ちゃんはやはりかわいそうであった。奈槻のとこに押し掛けてパートナーの座を確保してくれたりしてたら良いなあ。


以下メモ (ページ番号は単行本のもの)

P103 1/4スペース 岡野史佳先生の仕事場での会話はどんなだったのだろうか……

山田さん最後に大活躍というか重要なメッセンジャー果たしましたよね

アンパンマンが好きだというのは何となくわかる

P112 餞別は梅干しと辛子明太子、カナコさんらしい!

P121 るりちゃんのクラスは2-B ちなみに山田さんは3-Dなのです

 

ああ、良いなあ。最後の最後までみずみずしい青春の感覚を私に分け与えてくれます、このフルーツ果汁100%っていう作品は。