岡野史佳を読む

人生に多大な影響を与えた岡野作品のことを綴ります

フルーツ果汁100% Fresh 12 1グラムの宝島 (1/2 - 2/2 1990年 ララ2月号)

最終巻ですね。

春は卒業の季節です。

るりちゃんもちょっと大人びた感じになってるんですよね。髪下ろしてるシーン(奈槻が石膏で何か作ってる時)があるんですけど、そこらへんはどきっとしましたね。その後はロリっぽい編み込みになっててスモックみたいなだぶだぶのかわいい服着たりしてるので、単純にいろんな恰好したいだけなのかも知れませんが。

お別れを予感されるシーンから始まるのですが、これ、奈槻もなんですよねえ。三年生のことを指して「どんなに遠く離れてたって相手はそこにいるんだから」って言ってるけど、その遠く離れる相手っていうのは自分自身のことも、なんですよね。そう考えるとすごくしんみりしちゃうのです。

それにしてもるりちゃんってどんな状況でもお味噌汁作ったり、俊彦にお弁当いるかって聞いて自然におにぎり作ってたりして本当に家事が身に沁みついてる感じがする。高校生でこれは大変なことなんだけど、励ましたくなります。

颯太とデートしたり、カナコさんとの対話でこれが恋なんだろうって強く確認したり、奈槻が日本脱出に向けて動き出したり、コンペで佳作に入ったり、まあラストに向けていろんなことが起こる回でもあります。

実は言うと連載当時、なっちゃんがるりの手を取って歩き出すシーンで「奈槻にもまだ目があるのでは……」と思ってました。

 

以下メモ (ページ番号は単行本のもの)

P11 1/4スペース 彩菜のママに名前が無い話。颯太の「本物の大人になる」っていうのPapa told me で、「本当の少年は早く大人になりたいと思っている」とあったの思い出します。

P23 歩行者信号分厚いなって思っちゃう

P32 ここ、要子さんとるりちゃんが姉妹みたいで涙出てくる