岡野史佳を読む

人生に多大な影響を与えた岡野作品のことを綴ります

瞳の中の王国 第11話 (1992年 ララ9月号)

 

 校内の公衆電話から深青の家電にかけるちかちゃん、時代を感じさせますね……しかし一矢の元へ行くのに小林さんが背中押してくれてるのは大きいんだけど、家まで来てくれるのはやっぱり距離の近い同級生なのであった。まあ、小林さんにすがりついて泣くわけにはいかんもんな。

そして、深青と一矢はようやく二人でドリーの死を悼む場所をもつことができたわけです。「わがままな恋を投げたくなるほど」って書いてあるけど、これはもう家族の愛情ですよね。

さて、問題の大谷先生もここで出てくるわけですが、彼は彼の大人の職業人としての理屈で動いていたのであり、悪者というわけではありません。ちゃんと救済してくれてるよね。率直に謝罪してるのはもちろんですが一介の高校生相手に「うらやましかった」って言えちゃうおっさんにきゅんきゅんしちゃいます……かわいい!

さて、知らんうちにひっついていた雪乃さんと圭梧さんですが、この裏ではどんなドラマがあったんだろう……前回雪乃さんから告白してて、圭梧さんが「ゆきの」って呼び捨てにするとこから何があったのか知りたいです('ω')ノ

まあ、不器用な一矢もちゃんと深青に返事をして、物語はエピローグへ。

 

以下メモ (ページ番号は単行本のもの)

P105 「グレート・ブルー(グラン・ブルー)」のお話。

私も当時映画を観に行き、完全版はLDを擦り切れるくらいみたものです。映画観に行ったのは瞳の中の王国より前でしたので、運命を感じました。

岡野先生にファンレターでグラン・ブルーのことを書いて送ったのですが、お返事に「グレート・ブルーとは異なった(より深い)感動を味わいました」と返してくださってました。

先生のイルカに対する思いは、コミックスでぞんぶんに受け止めましたよ!