瞳の中の王国 第6話 (1992年 ララ4月号)
雪乃さんにしても深青ちゃんにしても、女を感じる回ですね。
もう、雪乃さんの「サイノスの助手席が」っていうセリフがなんとも岡野史佳先生らしくないというか、そんなこと言うキャラが登場したんだなあって衝撃を受けました。
深青ちゃんも一矢をタクシーで拉致して、手を握ってしまうという……
しかし一矢にとっても転機が訪れるというか、不可抗力とは言え彼の世界は白日のもとに晒され、表に出て行かざるをえなくなったわけですが、深青というパートナーも得て一歩踏み出していくわけですね。後ろを振り向かないまま、深青の手をとるラストシーンがとてもどきどきするのです。
以下メモ (ページ番号は単行本のもの)
P59 1/4スペース キャラクターの名前
そうそう、圭梧さんの梧って変換なかなか出てこないんですよ!
P63 圭梧さんの車、トヨタサイノス わりと趣味な車ですよね。雪乃さん、ちゃんと車の名前とか知ってるタイプの人なんだ……
P69 1/4スペース イルカの調教師さんになるには?
P76 雪乃さん21歳
瞳の中の王国 第5話 (1992年 ララ3月号)
瞳の中の王国 第4話 (1992年 ララ2月号)
自己と他者、世界の違いに悩む。
近づいたかと思えば、離れていることに気づき……
そういや20年ほど水草水槽やりたいなーと思って
実現しないままなんですが
(長期出張とかたまにあるので管理できなさそう)
ああいうのも人が作った宇宙なんでしょうか。
この世界も誰かが作った水槽みたいなものかもしれないなー
というのは時々思います。
冒頭で深青がお父さんと庭の手入れするシーンがありますが、
小さな庭でさえ思うようにはならないものな。
地球も作った人の思うようにはなってないのかもしれません。
だからコロナとか出てきたのだろうか……
以下メモ (ページ番号は単行本のもの)
P155 1/4スペース テレパシーごっこの話。
そういや、作品は違うけど、ぼく地球で亜梨子に動物が寄ってくるのには憧れた
P163 1/4スペース ザジちゃんの話
P178 小林のバブリーな大学生っぷりがうかがえる部屋(゜-゜)
瞳の中の王国 第3話 (1992年 ララ1月号)
深青ちゃんが、一矢のいる世界に向かって踏み込んでいく……
雪乃さんっていう敵わなさそうな相手に果敢に立ち向かうんですから、
すごいことですよね。
恋する乙女強し。
水槽の中で泳ぐ雪乃さんに深青が見蕩れ、静かに憧れるシーンはすごく好きだな。
この歳で泳げないっていうのは相当苦手だったわけで、
それに挑戦するって恋の力は偉大だ(゜-゜)
そしてちかちゃん家で旅行に行く密談が行われるわけですが、
そういう同級生との馴れ合いの場を捨てて、
水族館へ向かうんですよね。
これは、もう一矢が住む世界へ行くことを決めたっていうことなんでしょう。
あと、戦う前から敗北してたケンちゃんかわいそう……(´・ω・`)
雪乃さんと圭梧、小林さんという大人の恋愛模様も裏で描かれ、
これが絡み合ってくるんだろうなーという予感。
自分ひとりの世界に生きる一矢の描写が最後にあって、
深青ちゃんが彼の良き理解者になってくれたら良いなーって
どきどきする展開になっていくのでした。
以下メモ (ページ番号は単行本のもの)
P103 Cカード、私はスクーバダイビングに免許がいるということをここで初めて知った。
P105 シャンプーの刑。まあ小林さんが女性としては深青を相手にしてないってことはここでわかりますよね。安心のまき。
P109 1/4スペース
桜の木が切られちゃった話。
遊佐未森で私が最も好きな曲だ('ω')ノ
P115 駆けてくる深青、このニーハイが良いのだ
P121
このご本を当時買ったんだけども、結局一ページも読まなかった……(´・ω・`)
P130 雪乃さん、ボディコン過ぎじゃない?(+o+)
瞳の中の王国 第2話 (1991年 ララ12月号)
さて、どう考えても第1話で一矢に一目ぼれしてしまっている深青なんですが、この2話でのダメ押しみたいな一矢の笑顔ですよ……ほんと天然ジゴロというか(゜-゜)
というより一矢もどうにもイルカ本位で考えているもんだから、深青=イルカの味方=仲間って感じでなんとも単純なもんです。
単純と言えば、深青も普通の人間と違うって疎外感を感じるような女の子のわりには、単純に恋する乙女ですよね。一喜一憂したり、すぐに感情を露わにしたりと、瀬川るりちゃんにも似た感じ。私服がかわいいところもるりちゃんです。
そして一矢をきっかけに水族館の大人たちとも交流を持つことにより、深青の世界は広がっていきます。徐々に人間模様が明らかになっていく、そういう回です。
P68 お母さんの読んでいる雑誌、オレンジーページ1991年7月17日号
P69 1/4スペース 深青と一矢の名前の由来
P71 ドンク行きたい……ってパン屋さんで良いよね。福岡にもあるし。
瞳の中の王国 第1話 (1991年 ララ11月号)
周囲とのズレを感じて日々生きる女の子、倉本深青。
自分の2月29日という誕生日がその一因なのかもしれない、そんなことを思いながら。
ある日水族館へ足を向けたところ、そこでイルカと戯れる男の子に出会う。
私が最も好きな岡野史佳先生の長編「瞳の中の王国」です。
この作品は私が鹿児島の高校を途中で辞めざるをえなくなり、
滋賀県の県立高校に入学した年に始まりました。
鹿児島で大好きだった金海堂じゃない、大津の西武百貨店で単行本を買ったのを良く覚えています。もう金海堂でマンガ買うことはできないんだって実感して泣きました、本屋で。
当時私はちょうど映画のグランブルーが好きで、クジラやイルカ関連の書籍などを読み漁ったり、水族館に通ったり、ネイチャーカンパニーでイルカの声のCDを買って部屋真っ暗にして聴いてたり、そんな感じでしたので、大好きな岡野史佳先生がイルカをテーマにした作品を始めたというのがほんと運命かと思いました。
編入学して友人もおらず、学校からも足が遠のきゲームセンターで遊ぶ毎日。そんな中この作品は私の孤独の大きな支えになっていて、人付き合いはほんと苦手だったんだけど、勇気を出して話しかけてみよう、なんて原動力にもなったのでした。そしてまさにこの当時、親友となる人間と出会います。
奇しくも2008年2月29日、その親友が亡くなりました。
2月29日という特別な日は、大好きな倉本深青ちゃんの誕生日であり、親友の命日でもあるのです。
以下メモ (ページ番号は単行本のもの)
P15 1/4スペース 岡野先生、ショートにする
そしてシビラとローラアシュレイが好き。
P18 バス停は東高校前
P22 イルカの名前はドリーです。
P28 BGM
P35 カメの名前は玉三郎、そして一矢のクラスは1年2組
P37 深青とちかちゃんのクラスは1年5組
永遠の8月 (1991年7月 ハッピートーク第3巻 描きおろし)
巻末の描きおろし作品です。
永遠に大人になりたくないという少年たちが夏休み中に神かくしにあってしまうお話。
設定は「トーマの心臓」っぽいかな。
少年のままでいて欲しいっていうのはある意味少女漫画の永遠のテーマですよねー
ここで私が思い出したのは萩岩睦美先生の魔法の砂糖菓子です。
主人公がいなくなっちゃう、ってパターン。でもきっと幸せな世界に行ったんだろうなあと。ラストシーンが残された者の視点で描かれる。
残されたベッドって寂しいですよね。消えた人が生きてた、生活してたってことを感じさせる家具だからかな。
輪君が病院から失踪したとことか
みすとかすみ先生の「宝島」で、亡くなった松山くんが部屋に遺したベッドを思い出します。
さみしい作品なんだけど、悲しくはない、美しいですよね。